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若々しさはお口から!“オーラルフレイル”という言葉をご存知ですか?

初めまして小川歯科医院 院長の小川清文です。

今後、ブログを通してお口の健康に関する情報を発信していきたいと思います^ ^

今回は“オーラルフレイル”についてお伝えしたいと思います。

最近ご自分やおうちの高齢者の方に、汁物がむせやすくなる、お口が乾く、食べこぼしがよくある、言葉が聞き取りにくくなるなどの症状はありませんか?それはオーラルフレイルかも知れません。

オーラルフレイルとはフレイル(虚弱)という言葉とオーラル(口腔)という言葉が合わさったお口の機能低下を表す言葉です。主に加齢とともに、かみ砕いて飲み込むといった口腔機能の低下が生じ、その結果食事の時にむせやすくなったり、会話の時に滑舌が悪くなったりする症状のことです。

オーラルフレイルの原因はいろいろありますが、一般的には歯周病やむし歯などにより歯の数が減って咬みづらくなり、柔らかいものを好んで食べるようになってお口の周りの筋力が低下することによって引き起こされます。

オーラルフレイルになると、他の人と食事や会話を楽しむことが難しくなって、少しずつ社会から遠ざかってしまいます。さらには、体に必要な栄養を摂取することが難しくなって、病気や、筋力の低下、体重減少など深刻な結果をまねきます。

 お口の健康と全身の健康とは密接なつながりがあることは、近年当たり前のことと認識されてきましたが、オーラルフレイルの方がそのままフレイル(全身的な衰退、老化)に陥る可能性が非常に高いことがわかっています。

幸い、オーラルフレイルは様々な治療やトレーニングによって改善したり、進行を遅らせることができます。オーラルフレイルが全身的なフレイルを引き起こす前に、適切な治療を受けることが大切なのです。

 人生100年と言われる今、健康寿命の長さが見直されています。いくら長生きしたって、寝たきりや、社会から隔離されて生きていたくはありません。ぜひオーラルフレイルという概念を理解していただいて健康なお年寄りを増やしていきたいものです。

 オーラルフレイルを発症した人の病名を口腔機能低下症と呼び、治療のために様々なトレーニングが考えられています。

 当院では、オーラルフレイルの疑いがある方に口腔衛生状態検査、唾液量検査、舌口唇運動機能検査、咀嚼能力検査等を行い、口腔機能の低下を数値としてとらえ、改善を指導しています。

これらの検査は、痛みを伴うものではなく、全てをおこなっても30分ほどで終わります。検査もそれからのトレーニングも、保険でできますので、興味のある方は遠慮なくお尋ねください。